2月14日はバレンタインデー
俺は、からのチョコレートしか欲しくなくて
いろいろな女の子からのプレゼントを全部断った
でも、俺の気持ちなんて全然知らないは
俺以外の男にもチョコレートをあげていた・・・
俺が受け取ったチョコレートには
どんな意味が込められているのか
解からないままに、時間が過ぎて
今日は3月14日
そう、バレンタインのお返しをする日
ホワイトデーだ
俺は今まで、誰かから何かを貰っても
お返し
なんて、考えた事も無かった
それは
冗談でなく
今までに貰う物が多すぎたから
・・・・・だと思う
プレゼントには心がこめられている
自分がプレゼントを選ぶ立場になって
初めて、そう感じた
相手のためを思って
いろいろな品物を見て回る
の喜びそうな物
俺には何かわからなくて
でも、誰にも聞けなくて一人で選んだ
だから
鞄の中に入ったこの包みは
俺の「気持ち」そのものなんだ
授業が始まる前
のところに、一人目の男
日比谷渉
「先輩!今日はホワイトデーっす!
この前バレンタインの時
先輩がくれたチョコクッキーのお礼に
自分たち皆で先輩の喜びそうな物選んできたんっすよ!」
「わ〜〜、やったね♪
まさかこんなに立派になって帰ってくるなんて
チョコクッキー様サマだぁ!」
そう言って無邪気に笑う
野球部のマネージャーをしているは
部員全員にチョコクッキーを贈ったらしい・・・
日比谷がもってきた大きな包みをみる限り
海老で鯛・・・
これは、どうみても・・・義理だな
そして昼休み
のところに、二人目の男
姫条まどか
「ちゃん、この前はありがとうな
お礼にちゅうても、何がええか解からんし
俺の好きなもん選ばしてもろたで
気に入ってくれるとええんやけど」
「姫条君の選んだ物ならなんでもOKOK!
姫条君センスいいから、何を選んでもらっても嬉しいよ!」
「そうか〜?そう言うてもろたら、選んだ甲斐があるわな」
「早速見てもいい??」
「いや、なんや照れるし、家でゆっくり見たってや」
姫条が軽く手をあげて、帰ってゆくのを嬉しそうにが見送る
姫条・・・
あいつ、柄にも無く赤くなりやがって・・・
・・・・全く
姫条のところにも、チョコレート・・・いってたのか
もしかして・・・本命はあいつの方なのか・・?
は俺がじっと見ているのに気付いたのか
こっちを向いて、こう聞いてきた
「葉月君は・・・・、今日がなんの日か知ってる??」
何だそれ・・・
目の前でホワイトデーだって聞かされたり
プレゼント受け取ってるのを見てたら
いくら俺だって、知らないって言える訳・・・・無いだろ
「・・・・知ってる」
「知ってるんだ、ふ〜〜ん」
「何だよ・・・」
「別にぃー」
はそういうと、少し口を尖らせて
ぷいと横を向いた
午後の授業は、の視線が気になるのが嫌で
俺は・・・いつもののように寝るしかなくて
時間は瞬く間に過ぎていった・・・・らしい
終業のチャイムが鳴るのも聞こえなかった俺は
トントン
と肩を叩かれて目が覚めた
「葉月君、もう授業終わったよ」
「・・・・ん?」
「午後ずっと寝てたから、終わったの知らなかったんでしょ?」
はそう言って、柔らかに微笑んだ
西日の差し込む教室の中は、もう誰もいなくて
俺の横にちょこんと座っただけが・・・いた
「・・・おまえは?」
「え?おまえはって??」
「何で・・・?残ってるんだ・・・?」
「・・・・葉月君が残っているから・・・かな」
「・・・・・・・・」
こいつ
絶対俺からのプレゼント・・・あるって知ってる
だけど
目の前で、渡されたプレゼント・・・
それを考えたら、素直になれない俺が・・・居た
「部活・・・行けば」
「・・・だって、まだ貰ってないもん」
「何を?」
「お返し」
「・・・他の奴から貰っただろ、おまえ」
「何それ?」
「俺から貰わなくても・・・別にいいだろ?」
・・何言ってんだ、俺
こんな言葉、言うはずじゃないのに
いつだって俺は・・・、素直な気持ちを・・いえない
「葉月君の意地悪な言葉・・・、逆なんだよね」
「・・・?」
「本当は・・・、プレゼント持ってるって顔に書いてある」
「・・・そんな訳無い」
「持ってるでしょ?」
「・・・」
「あるよね?」
「・・・」
「鞄の中かな〜?」
「・・・」
何度も繰り返して言うの顔を見ていたら、馬鹿馬鹿しくなってきて、俺は
「・・・ふっ」
って、笑ってしまった
「あ、笑った」
「・・笑ってない」
「笑ったー」
「・・・笑ってない」
「笑った葉月君、好きだよ」
「え・・・?」
真っ赤な夕日を浴びて、の顔は輝いていて
その頬は、言葉のせいなのか、夕陽のせいなのか
赤く染まっていた
「手作りのチョコは・・・葉月君だけ・・だよ?」
「・・・」
「ハートのチョコは、私の気持ち・・・」
「・・・」
「えへ、やっと素直になってくれた?」
俺は、の言葉に、まだ素直になりきれなくて
「・・・渡さない」
って言った。
そうしたら、は、満面の笑みを浮かべ
「やっぱり持ってるんだ!やったねー、誘導作戦成功!!」
って笑った
げ・・・、そうだ、渡さないって言ったら
持ってるって言ったも同然・・・
俺としたことが・・・・、やられた
俺が絶句して、何も言えずにいたら
は、嬉しそうに近寄ってきて
俺の頬にキスをした
「プレゼント・・・貰った〜!
じゃ、部活行くからねっ」
そう言うと、まるで羽が生えた天使のように
軽やかに教室を出て行った
俺は、の唇が触れた頬を触る
その唇の感触を・・・確かめたい
今度は俺から・・・
待ってろ・・・
あ・・・
俺・・・プレゼント・・・渡してない・・・な
ま
いいか
END
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